脳ドック
脳卒中など脳の病気はある日突然、あるいは徐々に、発症します。しかもそれまでに自覚症状がないのが一般的です。
また、発症すると、後遺症として麻痺などの障害が残る場合も少なくありません。そのため脳の病気は何より発症する前に予防すること、そして発病後も病気が軽い段階で治療することが大切です。
定期的な脳の検査で、脳の健康状態をチェックしましょう。
特に、このような方に脳ドックはおすすめします。
- 両親あるいは兄弟に、クモ膜下出血が発生した方
- 本人または両親あるいは兄弟ご親戚に心筋梗塞や狭心症、脳卒中などの病歴がある方
- 高血圧症・糖尿病などの成人病・生活習慣病をお持ちの方
- 中性脂肪・尿酸値・コレステロール値が高い方
メニューの内容と金額一覧
基本コース
- 頭部MRI+頭部MRA+頚部MRA
まずは、画像検査をして脳や頸動脈の状態を把握したい方に。
しっかりコース
- 頭部MRI+頭部MRA+頸部MRA+採血+心電図
脳や頸動脈の状態だけでなく、脳梗塞のリスクまで検査したい方に。
もの忘れコース
- 頭部MRI+頭部MRA+VSRAD検査+認知機能スクリーニング
もの忘れの気になる方へ。早期発見に役立ちます。
オプション
- ホルター心電図
脳梗塞の多くは、心臓の不整脈等で生じる血栓が原因であると最近の研究で言われています。24時間計測することで、安静時の心電図ではわからない、わずかな不整脈や狭心症などがないか調べます。
- VSRAD検査
アルツハイマー型認知症の原因と考えられている脳の萎縮度を測定します。特に海馬、海馬傍回(かいばぼうかい)、扁桃と呼ばれる記憶に関わる部位に注目して萎縮度をみます。MRI検査データとVSRADソフトを使い健康な人の脳と比べた萎縮の程度から、アルツハイマー型認知症の可能性を数値で表します。アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症では、海馬傍回付近の萎縮が最も早期にみられます。
- MCI(軽度認知症障害)スクリーニング検査(採血)
軽度認知障害(MCI)とは、日常生活に支障はありませんが、そのまま過ごすと約5年でその半数以上が認知症に進行すると言われています。
アルツハイマー型認知症は、アミロイドベータという老廃物が脳に蓄積し、神経細胞を破壊することで発症します。
この検査では、アミロイドベータを排除する機能を持つ血液中の3つのタンパク質を調べることでMCIのリスクを判定します。
認知症の治療として、症状の進行を一定期間防ぐ薬はあるものの、根本的な治療薬は、未だ開発中です。大切なのは、発症後の治療ではなく、発症前の予防です。
- APOE遺伝子検査(採血)
認知機能低下に関与すると言われている重要な遺伝子のひとつに「APOE遺伝子」があります。この遺伝子型を調べることでアルツハイマー型認知症の発症リスクを調べることができます。なお、将来の発症の有無を判定するものではありません。
生活習慣の改善など適切な予防を行うことで、アルツハイマー病の発症の防止や遅らせることができる可能性があります。アルツハイマー病発症と関係の深いAPOE遺伝子検査を受け、リスクを知り予防に繋げましょう。
※下記の方は、MRI・MRAを受けられない可能性があります。
- 心臓ペースメーカーなどの機器を身につけている方
- 脳動脈瘤クリップ、人工関節などの金属が体内に埋め込まれている方
- 手術などにより体内に金属(インプラント含む)を入れている方
- 刺青やアートメイクをされている方
- 妊娠中、心臓ペースメーカーを使用されている方